これから起こるはずだろう
横浜からの帰りである。
握手会が終わって、買い物をしようとデパートに入ったら目当ての店が見つからず、お腹も空いたのですぐみなとみらいからは離れた。横浜駅構内のコーヒー屋のホットドッグを食べ、いま電車に乗っている。
この文章を打つ前まで、本を読んでいた。
本を読みながら、時々見える窓の外の都会の夜景がすごくきれいだった。
頭の中、奥の方がカサカサと鳴った。
乗り物で移動する時、流れていく外の風景を見るのが大好きだ。
その気持ちが頭の中でカサカサ動いた。
ああ、そうだこれだ、と思った。
もう見えないくらい奥の方に仕舞ってしまった。
もっと感じたい。
もっと心からなにも考えずに楽しみたい。
でも深くに仕舞い込みすぎて、
忘れていた。
出掛けたい。
遠くに出掛けたい。
なんの心配もなくきれいなものをきれいと言いたい。
色んな景色を見たい。
行きたいところがたくさんある。
けれど、行きたいという気持ちすらも思わないように、この気持ちは、隠した。
いまに不満があるわけではない。
ようやくここまで来れたことをわかっているから、もうがんばったから、もう高望みはしない。
いまがずっと続いていればいい。
ただ、夜景がとてもきれいだったから。